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容疑者を水葬

【ビンラーディン殺害】
容疑者を水葬 遺体奪回狙う攻撃を懸念
2011.5.2 19:06(ロイター)

 米軍の作戦で1日に殺害された国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者の遺体が2日までに海で水葬された。詳しい場所は不明。米主要メディアが報じた。

 イスラム教では、死者は土葬されることが一般的。遺体が異例の扱いを受けたことで、イスラム教徒から反発が出る可能性がある。

 政府高官は、遺体の扱いについて「イスラム教の習慣と伝統にのっとっていることを保証する。われわれは非常に真剣に捉えている」と強調した。

 米メディアによると、水葬した理由について政府高官は「世界で最も追われていたテロリスト(の遺体)を受け入れる国を見つけることは難しい」と説明。またどこかの土地に埋葬すると、アルカイダのメンバーらが遺体の奪回を狙って攻撃する可能性があることも懸念したという。(共同)

米、報復テロ警戒 ビンラディン容疑者の遺体水葬(Asahi .com)

2011年5月3日1時1分

 国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の殺害を受けて、米政府が関連組織などによる「報復テロ」への警戒を強めている。各地の大使館にテロ対策の強化を求めたほか、全世界に展開する米軍も警戒態勢を取っているという。

 クリントン国務長官は2日、「国際テロ組織アルカイダを阻止する戦いは、ビンラディン(容疑者)の死で終わるわけではない」とし、国際的なテロに対処する決意を新たにするよう呼びかけた。米政府高官は、指導者を失ったアルカイダ側が「米国を攻撃する努力を加速させかねない」とみている。

 今回の作戦は、オバマ大統領が4月29日に許可し、パキスタン時間の2日未明に実施された。首都イスラマバードの北約60キロにあるアボタバードで、小規模の実行部隊がヘリコプターを使って潜伏先を襲撃。ビンラディン容疑者は銃撃戦の末に死亡した。

 米情報当局者によると、米当局は2日、DNA型鑑定を実施し、遺体がビンラディン容疑者であると確認した。また、頭部を銃撃されたビンラディン容疑者の写真を持っているが、公表するかどうかは未定という。

 一方、同容疑者の遺体は2日、米軍の艦船でアラビア海北方に運ばれ、水葬された。イスラム教の慣習で死後すみやかに埋葬すべきだとされることや、遺体の受け入れ国を探すのが困難なことが理由という。また、イスラム教の慣習に従って土葬すると、同容疑者の支持者らがその場所を「聖地」とみなしたり、遺体を奪還しようと攻撃を仕掛けたりする可能性も懸念したとみられる。

 オバマ政権は今年7月、アフガニスタンに展開する約10万人の米兵の部分撤退を始める。クリントン長官は、同国の反政府勢力タリバーンに対し、アルカイダと決別し、カルザイ政権との和平協議に応じるよう求めた。(ワシントン=望月洋嗣)

ビンラディン容疑者殺害:米軍ヘリ急襲、銃撃40分(毎日JP

ビンラディン容疑者が潜伏していたアボッダバード

ビンラディン容疑者が潜伏していたとみられる屋敷=パキスタン・アボッダバード近郊で2011年5月2日、AP
 【ワシントン白戸圭一】国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者(54)殺害について、米中央情報局(CIA)などの米情報当局は昨年8月、パキスタン国内での潜伏先に関する有力情報をつかみ、オバマ大統領が先月29日に急襲作戦を指示したという。容疑者が家族と潜伏していたのは、首都イスラマバードの北約60キロのアボッダバードにある建物で、4機のヘリコプターに乗り込んだ米軍特殊部隊が1日に急襲作戦を展開した。

AP通信は、容疑者の遺体は海に流す「水葬」にしたと伝えた。ロイター通信は、水葬は北アラビア海で行ったという。また、米国防総省高官は、遺体から検出されたDNAを分析した結果、本人に間違いないと確認した、と述べた。

 米政府高官によると、作戦は約40分間続き、抵抗したビンラディン容疑者側との間で銃撃戦となった。容疑者と息子、身の回りの世話をする男性2人、「盾」になった女性1人の計5人が死亡し、女性2人が負傷した。米CNNテレビによると、容疑者は頭を撃たれて死亡した。米側に負傷者はなかった。

 潜伏先の特定は容疑者の身の回りの世話をする男性の割り出しから始まった。身柄を拘束したアルカイダ要員らの供述などから、約4年前に男性の特定に成功。約2年前、男性が活動する地域を絞り込み、昨年8月、アボッダバードの富裕層地区の建物に住んでいることを突き止めた。

 米政府高官によると、05年建設の3階建ての建物は有刺鉄線付きの塀(高さ約3・6〜5・4メートル)に囲まれ、敷地の広さは周辺の邸宅の約8倍もあった。警備が厳重な割に、電話やインターネットの通信回線が敷設されていないなど不審な点があった。CIAの無人機などが位置情報を確認することを防ぐ目的があったとみられる。

 情報当局は容疑者一家が潜伏している可能性を大統領に報告。今年3〜4月にかけ計5回開催された国家安全保障会議で情報を精査し大統領が先月29日、急襲作戦を決断。米政府は機密保持を徹底し、パキスタン政府には作戦終了後に説明したという。

 大統領は容疑者殺害を発表した演説前、ブッシュ前大統領、クリントン元大統領に作戦結果を報告。ブッシュ氏は「テロとの戦いは続くが、米国は今夜、どれだけ時間がかかろうとも正義は成し遂げられる、との明白なメッセージを送った」との声明を出した。

 一方でオバマ大統領は在外公館などに「アルカイダが我々への攻撃を続けることは疑いない」とテロ警戒を求める一方、「米国はイスラム教と戦っているのではない」と、イスラム教徒に理解を求めた。米政府は海外に渡航する国民にも「報復テロ」への警戒を呼びかけた。

ビンラーディン遺体は海へ投棄、DNA確認後(2011年5月2日20時33分 読売新聞)
【ワシントン=黒瀬悦成】オバマ米大統領は1日、ホワイトハウスで演説し、2001年の米同時テロ事件など数々の反米テロを首謀してきた国際テロ組織アル・カーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディンを「米当局による攻撃で殺害した」と発表した。

 ニューヨーク、ワシントンなどで約3000人が死亡した同時テロから約10年。ブッシュ前政権から続いてきた対テロ戦争は、ビンラーディン殺害で大きな節目を迎えた。大統領は「最も重要な成果だ。正義が成し遂げられた」と宣言した。

 ビンラーディンが潜伏していたのは、パキスタンの首都イスラマバードに近いアボタバードの巨大な居住用施設。米ABCテレビによると、米海軍特殊部隊の少数の要員がヘリコプター2機でこの施設に近づき突入。約40分の銃撃戦の末、ビンラーディンを殺害し、遺体を回収した。

 米メディアによると、遺体はDNA鑑定などで「本人」と確認された後、海へ投棄された。イスラム過激派が遺体回収を目的とした作戦に着手する事態を警戒した措置という。