Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

爺の時事川柳-10

東電の福島第一原発事故処理は2月経っても強烈な放射能汚染に翻弄されて的確に進行していません。現場の作業員の方々が劣悪な労働環境の中で必死に作業されていることに敬意を持ちますが、具体的にどのような苦労をされているのか社外へ伝わって来る情報は少ないです。東電は昨日のニュースで一号機でメルトダウンが起きていたことを正式に認めました。東電は爆発当初に把握していたのに2月経って明らかにしたとういことです。一号機の水棺化に確実な?がつきました。
時事川柳5月12日〜13日の作
ここ数日の東電の福島第一原発事故処理の報道に触発された時事川柳です。これまでの作と重複する内容もあります。某雑誌の表紙の時事川柳スタンプに使用するものの候補です。


見渡せば 原発ばかりの 日本丸
爆発で 原発危うし 常識に

浜岡を 止めて総理の 任期伸び
浜岡を 止めた総理の 人気取り

誰のせい 嘘と分かった 想定内
目に見えず 海山人を 汚し行く

価値観を 変えよと迫る 原発事故
長期戦 あと数十年は 続くはず
長期戦 数兆円の 負担増

石棺の 悪い見本と チェルノ君
水棺は 世界初です 福島君
最後には 人力頼み それしかない
建屋内 計器携え 肉弾戦

ふた月後 見えたプールの 瓦礫かな(3号機プール中)
白スーツ 着なきゃ帰れぬ 故郷へ
希望ない 避難強制 疲労のみ
同意書を 書かなきゃ帰れぬ 我が家かな
同意書で 自己責任を 押し付ける  
気をつけろ 国民だます 記者会見

閃光は 即発臨界 核反応と(3号機の爆発解釈)

放射能 今日はどこまで 飛んだやら 
放射能 今日も飛散し 世を汚す
桎梏の 放射物質 つきまとう
水入れりゃ 汚水漏れるの 当たり前
泥縄で 一触即発 綱渡り
水棺は 前例皆無の 付け焼き刃
震災に 人災原発 四重苦
宛の無い 避難生活 疲労
 
成長の 路線終焉 新社会

二月間 注ぐもたまらぬ 冷却水
二月間 注ぐも穴から 漏れ続け

穴見つけ 前提崩れた 工程表
穴のため 実現不能か 水棺化 

賠償金 もらった所で 埒空かぬ

大幅に 遅れる見通し 水棺化

東電は 小出し小出しで 記者会見    
二月間 数値を隠し   
信じるな 数値操作の 記者発表
信じるな 国民たらかす 記者会見
東電は 隠蔽小出しで 記者発表
核燃料 融けて流れて 暴てる
冷却が 出来る見通し 見えて来ず

二ヶ月後 メルトダウンを 明らかに
容器内 穴が空いてて 汚水もれ
水棺化 穴が空いてて 振り出しに

朝日新聞5/13の社会学ウルリッヒ・ベックのインタビュー記事「原発事故の正体」を読んで

暴走の リスクの上の 我が社会
限りなき リスクの上を あぶり出す
限りなき リスクの上に 我ら生き
想定外 その想定は 人が決め
社院会 組織化された 無責任