Art Site Horikawa-I

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福島民報より

「ノーモア」 世界へ発信 
 原水爆禁止世界大会の歴史で、初の広島、長崎、沖縄各県以外の開催となった31日の福島大会では、原爆を投下された被爆国としての教訓を生かせず、東京電力福島第一原発事故が発生した無念さや怒りが広がった。
 福島県福島市のホテルの会場は全国からの参加者約850人で用意した椅子が足りなくなり、立ち見や床に座り込む人が出たほか、部屋の外にあふれるほどだった。
 主催者の原水爆禁止日本国民会議原水禁)の川野浩一議長は「放射線との戦いは長い年月を覚悟しなくてはならず、広島、長崎では今なお続く。政府の放射線被害に関する無知、無能ぶりに怒りを感じる」と今回の事故後の政府対応を批判。その上で「原発事故発生は悔しく残念だ。この事故を最後にしよう。『ノーモア、フクシマ』と叫びたい」と脱原発を訴えた。
 現地報告では、原発事故のため富岡町から秋田市に避難している双葉地方原発反対同盟の石丸小四郎代表が県内の避難者らの厳しい状況を語り、「大人には子どもを守る責任がある。オール福島の立場で脱原発のメッセージを世界に発信していきたい」と宣言した。
 全会一致で採択した福島大会アピールでは、「原発も基地も戦争も『合意なき国策』として一人一人の命を軽んじてきた」と断じた。さらに「これ以上命が粗末にされてはならない。福島から声を上げ、大きな行動に結び付けていこう」と呼び掛けた。

■4日以降、広島長崎、沖縄で
 原水爆禁止世界大会は4日から6日まで広島大会、7日から9日まで長崎大会をそれぞれ開催する。11日には沖縄大会を米軍基地問題をテーマに開く。



【写真】本県で初めて開催された原水爆禁止世界大会。二度と原発事故を繰り返さないため、本県から世界に向け声を上げる決意を確認した
(2011/08/01 09:47)