Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

前衛バカ伝説・伝説の前衛バカ-1

本日の朝日新聞の田中三蔵さんによる前衛バカ伝説-9で池水慶一さんのことが載っていた。ゴリラと一緒に檻の中に入っている池水さんの姿から思いだされることが沢山あった。自分自身の新潟現代美術家集団GUN結成に加わってからの歩みを振り返ると「前衛バカ」という言葉が適切とは思えないが、この朝日新聞の連載に登場する諸先輩方から陰に陽に影響を受けたことは事実である。言わば、前衛バカのDNAが伝播し、その一つの生まれ変わりが堀川であると思っている。その兄貴分が前山忠というわけ。
 池水さんのことは、岐阜の長良川アンデパンダン・野外アートフェスティバルでタイトルは知らないが「檻の中に自分自身が入った作品」で知っていた。その後、池水さん関係の作品を実際に見たのは、毎日現代展1969年「Eggs in Orange プレイ氏のための朝食」と雑誌・芸術生活69年3月号に掲載された「Voyage」1968年の2つであったと記憶している。池水さんが大阪で中学校の美術教師をされていることも知り、同じ生業に親近感を覚えたものである。私はこの一連のEgg作品からヒントを得て「Time Egg Capsule」という題材を開発し、以後四半世紀以上実践した
1970年のことは飛ばして、1971年の現代展では上野公園での「BENCH」は20m四方くらいな大きさだった。(その同じ毎日現代展で前山忠は反戦旗を出品。)その年の8月の夏休みの旅行の途中で上越に立ち寄られた。前山から連絡を受けて高田駅に迎えに出た。池水さんも前山さんも本当に若い。その後、池水さんは湯田中温泉に行かれたはず。お会いして、何を話したかは定かではない。


その後、月日は経って1996年に京都教育大学の教授になられたことを知り、1997年に上越美術教育連盟の夏期ゼミの講師に来ていただいた。そこで沢山の実践例を見せていただいた。最新作の「荒野のモンドリアン」の紹介や30年前の撮影となる「Voyage」のカラー映画が今なお記憶に新しく、本当に美しい映像でした。