Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

色の記憶・記憶の色-3(糸魚川白山神社・春季大祭の舞楽・陵王)

4月25日掲載のページの写真を容量の関係でカットしていました。修復してここに掲載し直します。

季節は巡り、今はまさに新緑の季節。ソメイヨシノは葉桜となり八重桜の満開。我が家の庭も沢山の花が開いています。花を愛でることは言うまでもなく万人共通の感覚、色の喜びです。
友人の植木邦彦さん(陶芸家)宅の白桃です。18日に撮影。青空をバックに印象深く、ひと時見蕩れました。

孫の初節句の記念に9日に植えた八重系の桜。お花見で同級生の丸山隆光園さんのお店で購入。

近くの版画家舟見倹二さん宅の八重桜。22日の撮影。その広いお屋敷は、まさに数十種類の花盛り。

我が家のムスカリ、日差しの少ない場所に増えてきており、かなり長い間咲いて楽しませてくれます。

我が家のドウダンツツジ、ちょっとフレームを介入させて意味を強調してみました。

さて、4月10日は糸魚川天津神社の舞楽を初めて見た。その関連で昨日(24日)は能生の白山神社の春季大祭の舞楽を見物に出かけた。同じく、国指定重要無形民俗文化財にです。今回は舞の後半にねらいを定め、4時50分くらいに会場着。
最初見たのは弓法楽(きゅうほうらく)。舞台は池に仮設の「水舞台」。波か鱗をデザインした水引が張られています。

児抜頭(ちごばとう)子ども一人の舞です。後ろは拝殿、江戸時代の建物だそうです。

輪歌(りんが)。舞の時間はどれも30分程度。

そして、クライマックスの「陵王」の登場です。時間は6時頃でした。向かいは日本海で夕日が沈もうとする時間となっています。夕日に向って緋色・夕日の色の衣裳。舞いながら、踏ん張り、回り、伸びながらゆっくりと花道を進みます。会場から大きな拍手が沸いてきます。

この能楽面は室町時代からの物だそうです。簡単に形容できない異形の相です。

晴天ではなかったのですが、日本海の水平線に近い太陽が10分くらい見えて、現実とイメージが融合してきます。左側の建物は境内の秋葉神社で龍の天井画がありました。

舞う人に陵王が乗り移って、見る側もぐんぐんと引き込まれ、会場も盛り上がってきています。

舞にしかない、見ることの臨場感です。舞との一体感。

日は落ちて、いよいよ暗闇の中に夕日色の赤の衣裳が映えます。幽玄,妖気などの言葉が脳裏に浮かびます。


およそ1時間の舞。終わりを惜しんで、もう一度、もどれ、などの声がかけられる。退場は待機していた裃姿の二人(黒子?)に飛び乗って行かれました。

最後は3つの御神輿のご神体や飾りを拝殿んもどし、わっしょい、わっしょいのかけ声で収蔵場所に設置されて終幕となりました。