Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

原点への遡行-C

同じく、今月の焦点「高松次郎個展」の問題提起 BT 1969.4(石子順造)より。
高松の個展は東京画廊で3期に渡って開催されたもの。(2月2日〜22日)図版は2期目の作品。(図版はDOCUNENT40・東京画廊の40年より)
石子さんのコメント。

右に「布の弛み」作品が壁に展示されているのがわかります。

この年の5月の毎日現代展にゴムひもを使って立体を作る作品と錯視を使った平面作品の2種類を出品するも落選。
この時の作品に高松さんの「布の弛み」、関根伸夫の「空相・水」、李禹煥の「物と言葉」、小池一誠の「石」、狗巻賢二の「無題」(壁から床へ長方形に紐を張って空間を表現)などがあります。
この頃、反テクノロジー的な自然材や軽い材料を使った作品が沢山でてきます。デザイン批評8号の「芸術の廃棄」なども刺激的でした。
落選した後、それでも何かを求めて思いつくとメモしたりして、6月に作った作品です。石子さんのコメントを読んで、紐を使う事を直接的に思いついた訳ではありません。紐で直方体を作って地面に落とした作品で未発表のものです。高松さんの影響がありますが今でも好きな作品です。