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原発関連ニュース(6月10日)

放射性がれき、福島に最終処分場 環境省方針、県は拒否
(asahicom 2011年6月9日23時40分)

 東京電力福島第一原発から20キロ圏外で放射性物質に汚染されたがれきの処分方法について、環境省は9日、6月中に焼却を始め、福島県内に新設する最終処分場に埋め立てたいとの方針を同県に伝えた。

 佐藤雄平知事は、県民の理解が得られないとして、県内での最終処分受け入れを拒んだ。候補地選定の難航が予想される。

 南川秀樹・環境事務次官が佐藤知事を訪ね、同省で検討が進むがれきの処分法を説明した後、報道陣に方針を明らかにした。

湿度99・9%の作業環境改善…2号機扉開放へ
(2011年6月9日22時48分 読売新聞)
 東京電力は、高い湿度で作業員の立ち入りが困難な福島第一原子力発電所2号機の原子炉建屋内の作業環境を改善するため、同建屋とタービン建屋の接続部にある二重扉を今月後半にも開放する方針を決めた。


 大気中に放射性物質が放出される可能性があり、経済産業省原子力安全・保安院は、東電に対し、具体的な作業手順と予想される環境影響を報告するよう求めた。建屋の扉開放は先月8日、1号機で行われている。

 2号機の原子炉建屋内は、地下の原子炉格納容器の破損部分から噴き出したとみられる蒸気や、使用済み核燃料一時貯蔵プールからの湯気が充満し、湿度が99・9%と極端に高くなっている。内部での作業ができないばかりか、ロボットもカメラが曇って使えなくなり、放射線量の測定さえできない状態だった。内部の放射性物質濃度は1立方センチあたり0・16ベクレルと高く、外部への影響を極力抑え、作業員が一定時間立ち入るためには濃度を10分の1程度まで下げる必要があるという。

原発汚染水の海洋放出に反対 農水副大臣
産經新聞 2011.6.9 16:12

 農林水産省筒井信隆副大臣は9日の記者会見で、東京電力が計画している福島第2原発にたまった放射性物質を含む汚染水の海洋放出に反対していることを明らかにした。

 筒井氏は今月2日に東電から汚染水の海洋放出の申し入れがあったことを明らかにした上で、「浄化して放出するとしているが、放射性物質を含んでいることには変わりない」と指摘。

 「3千トンも放出すれば海への悪影響はもちろん、風評被害を巻き起こす。承服することはできない」と強調した。
福島第1原発:廃棄物汚泥 1立方センチに1億ベクレル
毎日新聞 2011年6月10日 0時47分
 東京電力は9日、福島第1原発の敷地内にたまっている、高濃度の放射性物質を含む汚染水処理システムの概要を、経済産業省原子力安全・保安院に報告した。この作業で発生する廃棄物の汚泥は、1立方センチ当たり1億ベクレルの高濃度の放射性物質を含む。増え続ける汚染水の処理を急ぐ一方、こうした汚泥の保管方法や最終的な処分先について東電は工程表に含めておらず、新たな課題となっている。【比嘉洋、関東晋慈、八田浩輔】

 15日以降に始まる汚染水の処理作業では、放射性物質除去の実績がある米キュリオン社製や仏アレバ社製の特殊な装置を使用。水と放射性物質を含む汚泥を分離させる。汚泥には汚染水に含まれる放射性物質が凝縮されるため、高濃度になる。

 東電は、この作業で年内に発生する汚泥の総量を約2000立方メートルと見込んでおり、集中廃棄物処理施設の一部に保管する方針だ。ただ、施設には平常時の運転で生じた放射性廃棄物が既に保管され、1200立方メートル分の容量しか残っていない。東電は、発電所敷地内に汚泥を保管するための専用施設を新設する。

 問題は、汚泥が高線量で管理が難しいことだ。アレバ社も「毎時1000ミリシーベルトを超える汚染水から出るスラッジ(汚泥)は扱ったことがない」と認める。平常時の放射性廃棄物青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場に移送されているが、今回の原発事故で発生した廃棄物は処分先も決まっていない。

 汚泥の処理について、原子力安全・保安院の西山英彦審議官は9日、「(汚泥は)日本でも出たことがないので、研究開発からやらないといけない。安全規制、現実の処理の方法、法律上の処理を考えると、長いプロセスになると思う」と難航する見通しを示した。東電の松本純原子力・立地本部長代理は「保管する容器をどう作るのか、どう処分するのかは決まっていない」と述べた。


南相馬など警戒区域の3市町で486人が一時帰宅
(2011年6月9日 福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発から半径20キロの警戒区域となっている南相馬市の一部と富岡町楢葉町の3市町の一時帰宅が8日行われ、277世帯486人が参加した。富岡町は119世帯212人、南相馬市は90世帯156人、楢葉町は68世帯118人が参加。中継基地は富岡町川内村民体育センターと広野町中央体育館、楢葉町は同体育館、南相馬市は同市の馬事公苑。住民らはセパレートタイプの防護服に身を包み、警戒区域内に入った。政府原子力災害現地対策本部によると、計7人が熱中症や車酔いなどとみられる体調不良を訴えたが、いずれも軽症だった。