「ホットスポット」把握に線量測定範囲拡大へ
(2011年7月5日01時26分 読売新聞)
東京電力福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質による土地の汚染について、政府は4日、放射線量が周辺より高い地域「ホットスポット」の実態把握の強化に乗り出すことを決めた。
航空機による測定範囲を拡大し、福島県の特定地区については、小回りの利くバイクで詳細な調査を開始する。得られたデータは、被曝
ひばく
の低減や除染に役立てる。
各地の放射線量は、第一原発から放射性物質が放出された際の風向きや降雨、地形などによって地域差が出ており、福島県伊達市の一部地域などで局地的に線量が高い。同県外でも、自治体や研究機関の独自調査によって、線量が比較的高い地点が見つかっており、住民らの不安要因となっている。
そのため政府は、地上の放射性物質から出るガンマ線を航空機に搭載した検出器で調べる調査を、これまで対象としてきた第一原発の半径約100キロ圏内から、宮城県など福島県に近接する県、首都圏などへ拡大し実施することにした。