Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

城戸真亜子個展、家展

最寄りの大嶋画郎で開催中の城戸真亜子個展、図書館で行われている家展を見てきました。
城戸真亜子展は初めて見ました。いわゆる売り絵の風景画や静物、花等の題材もあるのですが、作風が新鮮でセザンヌを彷彿させるような筆触、色調がさらりとこなされている印象がありました。90年代の源氏物語に想を得たシリーズは大和絵の6曲屏風くらいの大きさで見応えあり。最近のプールの中に浮いたり歩いたりしている水着姿で後ろ姿を見せる人物を描いたシリーズは見ていて心地よく◯◯調に流れること無く、それなりの意味性を見せてかなりのレベルです。水の表現が眼を楽しませてくれます。
掲載画像は画廊入口ショーウィンドに展示してある作品です。タレントの名前で見せる以上の質があり、城戸真亜子は立派な画家であると言ってよいです。地元で見た数年間の個展で、印象の残るものでした。


家展は新しい家づくりを推進している建築家の皆さんの展覧会です。

大橋秀三さんの展示はここ数年間の施工例を写真、拡大見取り図、100分の一程度のマケット、そして設計・施工図巻物等として開示するなど正に圧巻でした。建築家アートの展示と言うべきか。ドローイングへの執着、その取り組みに画家とは違うすごみがありました。
大橋さんです。「新潟県安藤忠雄」とも言うべき冒険心あるユニークな建築家です。背景に展示してある作品はもちろん全て手書きです。




設計図絵巻物です。これがすごい!!

絵巻物の細部です。鉛筆で丹念に描いています。

大橋さんが建築工事が終わってから描いたりつくったりしていると言っておられたのが印象に残ります。この大橋さんのアート的作品群は建築家は他人の家をつくる仕事であり、手許に残せるものは自分の家だけということを示しているようにも思えました。