Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

美術鑑賞ツアー(新潟へ)

12月に入りました。朝一番にスタッドレスに履き替えて、初雪の降る高速道路へ。
米山サービスエリアを過ぎた辺りです。かなり吹き付けていました。

舟見倹二さん、池原浩子さん、そしてワイフと4人で美術鑑賞ツアー。新潟往復してきました。見なければならない作品、機会があれば見てみたい展覧会、見ておいた方がよい展覧会、見ないと後悔しそうな展覧会など、ツアーに自分を駆り出すまでの理屈です。
ジパング」展は某テレビで「現代を代表する」「好評開催中」という宣伝文句が毎日あり、頭に染み付いていました。会期があと2日しかない(本日2日最終日)とうタイミングでした。
まず新潟西インターを下りて小針の海岸へ。「水と土の芸術祭」前山忠さんの作品です。
駐車場に下りて、砂浜にある作品のある方向へ遊歩道を歩き始めたら急に霙のような雨まじりの吹雪き状態になってきました。近くに行って見てこないと、と言う思いで走り始ました。みるみるとジーパンが濡れて行く事を足で感じながら100m先というかなりの距離を走り、10秒程度見て、見ながら顔に霙(横殴りの痛い冷雨に雪まじりと言った方が良いか)を受けながら写真を撮って。できるだけ走り、急ぎ足をしたりで必死な感じで車まで戻りました。4人共にほぼずぶぬれ状態でした。







この作品、波に洗われて倒壊する危険状態になった為に移動して再設置された作品という事でした。普段の波の位置からかなり内陸側に入ったところですが荒波に洗われている様子が見えました。今回は波が運んで来た砂を受留めていると言った方がいいでしょうか。それにしてもここら辺の寒波が押し寄せて来た時の波の大きさ、その自然パワーに驚きました。
次は砂丘館へ。目当てのSさんの作品は大作6点が壁一杯に展示されていましたが、以前に県内で見た事のある作品を組み合わせた言わば旧作のアレンジ展示でした。もう一人のTさんの作品は初めて見るもので新鮮でした。かなりの点数を付けてよい作品でしたが原始的な書きなぐりの平面作品で、吸い込まれるような空間の深まり、色の透明感を出すようにしてほしいと思いました。
見た後、応接間でコーヒーをごちそうになり、その間に暖房ヒーターで衣服をかなり乾かすことができ良かったです。
続いて新潟市美術館へ。草間弥生展を楽しみました。旺盛な制作量に圧倒されました。が、壁面の番号を振られた100点くらい作品は線描が多く圧倒される感じが少なく、素直にのどごし良く楽しめました。
順路の真ん中辺りに方形の合わせ鏡の無限空間の部屋「魂の灯」があり、入ってその暗闇に自分の姿と沢山の色とりどりのライトが点滅する作品は仕掛けのあるエンターティメント・アートの極みでした。
入口の記念撮影OKの作品です。

常設展へ向かう回廊にある作品。表面がキラキラ光る塗装で綺麗でした。

常設:コレクション「前衛の時代」展でGUNの「雪のイメージを変えるイベント」作品10点が展示されていました。90年代に入れていただいた作品です。


入口ロビーの空間に展示されている作品です。


そして万代島美術館「ジパング」展へ。
順路の最後のコーナーが撮影OKで何枚か撮影。
写っているのは会田誠さんの風俗画作品です。

会田さんのもう一つの作品の「おにぎりマン」さん「考えない人」です。私には「考えない」という意味が伝わってきませんでした。作品に「考えない」というタイトルがあり、そのタイトルの意味する広がり、その内容が読み取れません。「考えない」という人類の知的世界の根本に関わる尊大なタイトルなので、それなりの結論:意味を見付けたいと思ったわけです。新潟=お米→おにぎりマンが金のウンコの上にいるという文脈が見えてきましたが、これではあまりに低俗で浅薄な意味付けです。(金のウンコの山から緑の草花が生えているのは分かります。)同じようなポーズからイメージして「おにぎり弥勒菩薩」なのかもしれません。いずれにしても、これは私には全く面白くない作品でした。私は、この世の諸事象に対してのがっぷり四つの大相撲を期待しています。その他沢山すばらしい作品がある中で、この作品の事だけを書いてすいませんと最後に書いておきます。


大スター会田さんがサイン会をしていました。離れた位置で斜めに眺めて、なぜか中学生の頃の山下清にサインをもらった事を思い出しました。会田さんは新潟出身の人です。更に輝いて大作家になってほしいです。よけいな爺のおっせっかいですが。

ジパング展はほぼ四半世紀若い世代(1970年代生)の代表的作家の皆さんばかりで、それなりに学ぶ内容がありました。会場は若い観客で賑わっていました。
入口ロビーの壁にGUN展のポスターがあり、なんとなくインテリア的にとけ込んでおとなしい感じに見えました。

「前衛の時代」が終わって古典みたいな位置づけになり今は今のアート、「今日のアート」がありということです。私こと60歳の後半世代としてこの「今」を感じて、さてどうしましょうかです。
以下、付け足しです。
今日の朝の撮影です。なぜか日差しがさして青空が見えます。昨日の今日の天気予報は雪でした。これはどういう事なんじゃい!!なんちゃって。

ドウダンツツジの最後のきらめきです。

大池君の風知草の鉢です。そろそろ囲いの中にいれないといけません、

玄関の自転車の反射板に朝日が当たって虹色が見えました。同じネタで何度も書いています。今日の色は格別に見えるから不思議です。