Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

堀川紀夫個展-32

入るときに間違えて、引き返すことが出来ず、結果的に袋小路に入ってしまった作品がありました。
1972年の冬に着手した作品です。連合赤軍浅間山荘事件が起こった年で、精神的な転換がありました。作品の見た形は片手で持てる重さの石に針金をグルグルと気の遠くなるほど巻いたもの。10個くらい制作し、20年後頃まで保管していたのですが、どうみても袋小路から抜け出せず、記録として2つ残し、他は片付ける事に。そのためにニッパーで石に巻かれた針金を外し、石は庭の土止めに利用。針金は処分せず、何かに生かせるのではと外したまま持ち続けてきたのですが、この度の個展で分かりやすく♥と◯に整形した次第です。トラウマのような捨てきれなかったものを整理した作品です。