Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

GUNのスピリッツ(角さんとのこと-2)

「GUNの軌跡」展のレビューが新潟日報に載りました。意外と早い掲載でした。記者は藤島俊會さんです。その中で、見出しの「懐旧談」と「出発には芸術の初心があった」の二つに得心しています。「日本の文化の中では前衛を走り続けることなど構造的に不可能でした。雪のイメージを変えるイベント」は、支援をいただいたからこそ実現したのです。その後、自己財源が尽きて後方支援もなければ撤退するしかありません。アートを生み出すアートの原理・メタアートの実力の有無もありました。今は、懐旧から凡庸への道を歩いているに過ぎないように思いますが、絶えず自分自身の「初心」を見つめて行きたいと念じています。

私の初心の一つに時事的・社会的なテーマがあり、メール・アートと出会うのですが、角栄さんはその時代を象徴する歴史的なテーマです。
さて、浦佐駅前の角栄さんの銅像は2005年の10月に真紀子さんのご意向により、雨や雪を避ける屋根付きとなりました。傘地蔵のお話と異質な、親への思いの産物とのことです。読者の皆様はいかが感じられるでしょうか。



当初の角栄さんの像は野外彫刻の芸術でした。天空に向けて手を挙げ、往事の栄華、今太閤を彷彿させていました。屋根が付いて、その芸術性が随分と削がれてしまったことは確かです。


同じ新潟県ですが選挙区が違うこともあり、角栄さんを実際に見たことはありませんでした。ロ事件の被告となり、その公判中に角栄さんは脳こうそくの病気で倒れ、9年間の闘病の末1993年12月16日亡くなられました。享年は75歳でした。ロ事件の元首相への公訴は棄却されたわけです。
私は、2001年にStampシリーズを再開し、2005年に角栄さんのE-mail Stamp作品を2002年に撮影した銅像の写真でつくりました。角栄さんをテーマした最後の作品です。