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原発事故は天災と発言(時差ニュース)

福島原発事故は天災と柏崎で発言する東電幹部がいました。全国的に大きな話題にならないのがおかしいです。

発言6日後になった今日の朝日新聞の新潟版で改めて大きく取り上げています。
新潟・柏崎刈羽、怒る住民 東電が震災後初の説明会
朝日新聞新潟版 2011年6月6日


住民の質問に答える東電の小森明生常務=5月31日夜、柏崎市


住民からは、東電に対する厳しい質問や意見が相次いだ=5月31日夜、柏崎市
 東日本大震災の発生後初めて、東京電力による新潟県柏崎刈羽原発の地元住民への説明会が5月30、31日にあった。説明の中身や姿勢は、原発の安全や津波地震対策に対する住民の不安や不満を打ち消すどころか、ふくらませる結果になった。

 「明らかに天災だ」

 福島第一原発事故について東電の川俣晋原子力品質・安全部部長は刈羽村民ら108人に言い放った。
 30日夜、村生涯学習センター・ラピカ。電源三法交付金約57億円を投じて造られた施設である。反対派の女性の「事故は人災か天災か」という質問への答えだった。

 川俣部長は「津波想定が小さかったのは事実で、その観点で反省はある。操作が適切だったかの判断は社外に委ねる」と続けたが、女性はおさまらない。

 「『天災』と言われ、非常に驚いた。検証が不十分なまま言い切るのはいかがなものか」。貞観(じょうがん)津波(869年)を調べた研究者が同原発津波想定の見直しを迫ったのに対策がとられなかったことを指摘し、「対策があればこんな事故にはならなかった。天災ではなく人災だ」と訴えた。

 天災か人災か——。柏崎刈羽原発の富森卓広報部長は「(「天災」発言は)言葉が足りなかった。津波後の操作に問題があれば『天災』でくくるわけにはいかない」と火消しに懸命だ。

 翌31日には柏崎市で説明会があり、193人が参加した。東電は07年の中越沖地震後、今回を含めて計13回、説明会を開いたが、最多の参加者となった。

 会場からは、柏崎刈羽原発津波想定(3.3メートル)が妥当なのかや、防潮堤の高さや強度を心配する声が相次いだ。付近の活断層を再評価すべきだとの意見のほか、メルトダウン炉心溶融)判明まで2カ月もかかったことから「その程度の技術力で原発を運転していいのか」と追及する声も上がった。

 午後9時過ぎ、東電は「時間切れ」を理由に閉会を宣言した。質疑応答を打ち切られ、会場は騒然。「原発なんかなくせ!」との怒号が飛んだ。

 「ご心配とご迷惑をかけて深くおわびします」。最後に、小森明生常務や横村忠幸・柏崎刈羽原発所長らは深々と頭を下げた。刈羽で「天災」と発言した川俣部長は同調せず、遅れてわずかに頭を下げた。