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問大臣

問大臣とは問題のある大臣という意味です。また、問題発言で辞任辞任と迫られている大臣が出ました。
一川保夫防衛大臣は近日中に辞任するものと思われます。沖縄の歴史認識について不的確不適切な発言は、防衛大臣の職務上の違反そのもので辞任は当然です。

「舌禍」心配していた地元…一川防衛相
(2011年12月4日11時03分 読売新聞)
 一川防衛相は衆院議員を3期務めた後、2007年の参院選石川選挙区で当選し、民主党参院政審会長などを歴任した。
農水省出身の農政通として知られる。野田政権で初入閣し、9月2日には防衛相就任について、記者団に「安全保障に関しては素人だ」と発言し、波紋を呼んだ。
周囲からは、「思ったことを正直に口に出してしまう性格」とされている。
昨年4月には、地元の石川県小松市で開かれた会合で党支持者の批判に「別に民主党を支援してもらわなくてもいい」と応じるなど、地元では、「舌禍」を不安視する向きもあった。
自民党森元首相衆院石川2区で何度も戦ったライバルだ。民主党小沢一郎元代表が率いた新進、自由両党を経て、民主・自由両党の合併で民主党に所属した。民主党内では小沢グループに所属している。

社説:一川防衛相 資質に重大な疑義あり
毎日新聞 2011年12月3日 2時30分
 就任後わずか3カ月の間に不適切な言動を繰り返す一川保夫防衛相の閣僚としての資質に、重大な疑義を抱かざるを得ない。

 一川氏は1日の国会で、米軍普天間飛行場移設問題の発端となった1995年の米海兵隊員による少女暴行事件を質問され、「正確な中身は詳細には知らない」と答弁した。

 移設問題を担当する閣僚が、沖縄県民にとって癒やしきれない心の傷となっている事件について答弁する内容ではないだろう。一川氏はその後、事件関係者の立場を考慮して説明を控えたという趣旨の弁明をしたが、そう受け取るには無理がある。

 一川氏の不用意な発言は、これにとどまらない。就任早々、「安全保障に関しては素人」と述べて批判を受けた。先月中旬には、国賓として来日したブータン国王夫妻を迎えた宮中晩さん会を欠席して民主党参院議員の政治資金パーティーに出席、「私はこちらの方が大事だと思って参りました」とあいさつし、謝罪に追い込まれた。

 また、沖縄防衛局長(更迭)が先月末、普天間移設計画に基づく環境影響評価(アセスメント)の評価書の提出時期について「犯す前に犯しますよと言いますか」と発言したことの監督責任も問われている。「知らない」答弁はこの発言に関するやりとりの中で飛び出した。

 一川氏は2日夕、沖縄入りし、仲井真弘多県知事と会談し、前沖縄防衛局長発言を謝罪した。知事は「県民の尊厳を傷つけた」と批判し、会談を約10分間で打ち切って、強い不快感を示した。また、知事は会談前の県議会で、一川氏の「知らない」発言について「極めて遺憾であり、残念だ」と述べた。当然だろう。

 移設問題は今後、普天間の固定化(継続使用)回避に向けて正念場を迎える。「一川体制」でこの難題を解決できるか、懸念がある。

 自民、公明両党は今国会で、防衛相に対する問責決議案を野党が多数の参院に提出する方針である。提出されれば可決される公算が大きい。

 自民党などが問責決議をめぐって政局的な対応に終始すれば、会期末の国会が混乱し、東日本大震災の復興対策や、国家公務員の給与を引き下げる法案などの処理に支障が出る可能性があるほか、今後の、最高裁違憲状態と判断した衆院1票の格差」是正問題、消費税増税をめぐる与野党協議など重要課題への影響も考えられる。また、法的拘束力のない参院の問責決議案の可決によって閣僚の交代が繰り返されるのは、正常な姿とは言い難い。

 野田佳彦首相は、こうした事態を踏まえて、防衛相の進退について賢明な判断をすべきだ。