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原発関連ニュース(6月4日)

1号機爆発、排気水素の逆流原因か 東電「設計に不備」
朝に新聞 2011年6月4日3時2分

ガスが逆流して、水素爆発が起こるまで
 東京電力福島第一原発の事故をめぐり、3月12日に1号機の原子炉建屋を壊した水素爆発は、格納容器の損傷を防ぐ目的で行われたベント(排気)で建屋外に出したはずの水素ガスが、別の排気管を通じて建屋内に逆流したことから起きた疑いが強いことが分かった。長時間にわたる電源喪失で、逆流を防ぐ別の排気管の弁を操作できない状態だった。東電幹部は「水素爆発の事態を招いたことを考えれば、排気に関する設計に不備があったといえる」と話している。

 福島第一原発では運転中だった1〜3号機が3月11日の地震で自動停止。その後に全電源が喪失し、原子炉が冷却できなくなった。1号機では12日午後3時半すぎ、3号機では14日午前11時ごろに水素爆発を起こし、原子炉建屋の上部が吹き飛んだ。1、3号機では爆発前、圧力が高まった格納容器のベントに向けた作業が実施されていた。

 東電の内部資料などによると、1号機には、(1)原子炉建屋内のガスをフィルターを通じて外に出すための「非常用ガス処理系(SGTS)」(2)格納容器内のガスを外に出すための「耐圧ベント配管」——という、二つの非常用排気管が備えられていた。これらの排気管は合流して一つの管となり、建屋外の排気筒につながっている構造だ。

首相退陣のメド…「冷温停止」を再定義へ
(2011年6月4日01時47分 読売新聞)
福島原発
 菅首相が退陣時期のメドとした東京電力福島第一原子力発電所の「冷温停止」について、細野豪志首相補佐官は3日、政府・東電統合対策室の記者会見で、原子炉の水温が100度を下回るという通常の条件に加え、安定的な冷却や放射能の拡散停止なども含め、改めて定義し直す考えを明らかにした。


 事故時の冷温停止の定義は明確でなく、解釈を巡って混乱も予想される。細野補佐官は「専門家の検討を踏まえ、早い時期に示したい」と述べた。

 炉心が溶融したとされる1〜3号機は、既に100度近くまで原子炉の温度が下がっているが、注水で何とか冷やし続けているのが現状。そのために高濃度汚染水が大量に発生しており、「安定」にはほど遠い。松浦祥次郎・元原子力安全委員長は「(新たな)注水を止めると温度がすぐに上昇する状態は、まだ冷温停止とは呼べない」と指摘する。