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上崎と【浜岡】

原発推進派の柏原氏が3選 山口・上関町長選
ashi.com(朝日新聞

当選を果たし、支援者の祝福に笑顔を見せる柏原重海氏=25日午後9時44分、山口県上関町、藤脇正真撮影
 中国電力が上関(かみのせき)原発建設を計画している山口県上関町の町長選は25日、投開票され、原発を推進してきた現職の柏原重海氏(62)が、反原発団体代表の新顔、山戸貞夫氏(61)を破って3選を果たした。

 東日本大震災後、原発新規予定地で初めての首長選。東京電力福島第一原発の事故を受けて上関原発の工事が中断される中、「原発の是非は国に判断を委ね、まちづくりを進める」と訴えた柏原氏への支持が、「原発反対」を掲げた山戸氏を上回った。

 1982年に原発計画が浮上して以来、町長選は9度目。推進派と反対派の一騎打ちは、これで推進派の9連勝となった。

【浜岡】永久停止決議、牧之原市議会に市長も同調

決議は11対4の賛成多数で可決された(26日午前、牧之原市役所相良庁舎の議場で)=滝沢孝祐撮影

本会議終了後、浜岡原発に対する考えを述べる西原市長
 「確実な安全・安心が将来にわたって担保されない限り、永久停止にすべきだ」――。静岡県牧之原市議会が26日、運転停止中の中部電力浜岡原子力発電所御前崎市)について、永久停止を求める決議案を可決した。

 この決議を受け、西原茂樹市長も同様の意向を表明した。中部電力と安全協定を結ぶ地元4市で、こうした決議の可決や市長の意向表明は初めて。4市対協を構成する他の市長からは慎重な意見が相次いだ。

 決議は11対4の賛成多数で可決された。賛成する市議からは「福島第一原発事故で茶にも実害があった。基幹産業である茶を守れなくして、地域を守れない」、反対する市議からは「牧之原市議会の突出ぶりだけが目に付き、結果的に周辺市との関係悪化を招き、市民生活の安心・安全が脅かされる恐れが強い」との声が上がった。

 西原市長は本会議後、「(原発に)万が一のリスクがあることは国が認めており、特に浜岡原発東海地震震源域に立地している。他の原発と比べて地震津波に襲われる確率が高い。市民の安全や安心のために永久停止は譲れない」との意向を表明。「来年春以降、夏に向け、再稼働できるものは再稼働していく」と発言した野田首相の姿勢を「拙速」と批判、「国が決めたから受け入れるのではなく、自ら考えて行動したい」とも述べた。

 その後、行われた記者会見で、西原市長は「私はこれまで原発推進の立場で、常に事業者と議論して心配は封じ込めてきた。しかし、福島第一原発の事故を見て、私自身を納得させてきた理論構成が崩れた」との思いを明かした。

 浜岡原発から10キロ圏内にある牧之原市には、旧相良町時代から2010年度までに約75億円の原発関連交付金が交付されてきた。ただ、11年度の交付金予定額は約1億2500万円で、西原市長は「依存度は(一般会計の)1%にも満たない。原発に依存せずにやっていくことは十分できる」との認識を示した。

4市対協…正式には浜岡原子力発電所安全等対策協議会。中部電力と安全協定を結ぶ御前崎、牧之原、菊川、掛川の地元4市の首長や正副議長、農漁協組合長、商工会長、自治会代表者らで構成し、浜岡原発の運転再開に大きな影響力を持つ。会長は御前崎市長。

(2011年9月27日 読売新聞)