原発関連トピックス(7月30日)
「6割がプルサーマル理解」経産省、やらせシンポ後公表
asahi.com
経済産業省原子力安全・保安院が四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)と中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)のシンポジウムで両社に参加者の動員と発言を指示していた問題で、経産省がシンポの後、約6割の人がプルサーマル発電の必要性を理解できたとするアンケート結果を公表していた。経産省内で、原発を評価する「世論」が自作で演出されていたことになる。
両社によると、伊方原発のシンポは2006年6月に伊方町で、浜岡原発のシンポは07年8月に御前崎市で開かれた。いずれもウランとプルトニウムを混ぜた燃料を使うプルサーマル発電をめぐる経産省主催の説明会で、当時は地元が了解していない時期だった。
保安院、四国電関係者呼び出して依頼…動員問題
(2011年7月30日14時32分 読売新聞)
経済産業省原子力安全・保安院が、原子力発電所のプルサーマル計画に関するシンポジウムで電力会社に動員や「やらせ質問」を要請していた問題で、保安院が四国電力の関係者を呼びつけて協力を依頼していたことがわかった。
四国電力側は、「それなりの要請」と受け止めて、動員などの計画を練っていったという。
関係者によると、シンポ2か月前の2006年4月上旬、保安院の広報担当者(課長級)から四国電力東京支社に「シンポジウムについて保安院からお話ししたいことがある」と連絡があった。
東京副支社長と原子力担当社員(課長級)が保安院に出向き、広報担当者から「活発に議論することが大事だ」などと頼まれたという。
「やらせ」依頼 寺坂保安院長が謝罪会見 「第三者委に調査任せる」
MSN産経ニュース2011.7.30 08:58
「事実とすれば申し訳ない」と謝罪した寺坂信昭原子力安全・保安院院長 =29日夜、東京・霞が関(栗橋隆悦撮影)
原子力安全・保安院によるやらせ依頼に関し、寺坂信昭保安院長が29日夜、会見し「事実とすれば大変申し訳ない」と謝罪した。
寺坂院長は、やらせ依頼の有無については「第三者委員会の調査に任せる」としながら、「このような指摘をされたこと自体、中立公正な判断を旨とする保安院にとって深刻な事態だ」と述べた。
原発を推進する経産省の中に、保安院という規制組織があることが、問題の背景にあるとする指摘については「第三者委員会でそうしたことも含め、議論されるだろう」とした。自身の進退については「事実関係を確認し、結果に基づいて判断したい」と述べた。
この問題をめぐって保安院は当初、森山善範原子力災害対策監が会見を開き説明しただけで済まそうとしていた。寺坂院長は「大臣と広報担当者が説明しており、(院長会見を)設ける必要はないと判断した」と釈明した。寺坂院長による単独の会見は、3月11日の震災後初めて。