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原発関連トピックス(12/14)

福島原発事故>「帰還困難区域」指定へ 土地買い上げ検討
毎日新聞 12月13日(火)21時20分配信


計画的避難区域警戒区域
 政府は東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域について、年間の放射線量に応じて新たに3区分に再編する方向で調整に入った。現行は原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」と年間被ばく線量が20ミリシーベルトを超える「計画的避難区域」に分類。新たな区分では50ミリシーベルト以上の年間線量が高い地域について、長期間にわたり住民が居住できない「帰還困難区域」に指定し、土地の買い上げなどの支援を検討する。



 3区分は▽年間線量が20ミリシーベルト未満の「準備区域」▽20ミリシーベルト以上50ミリシーベルト未満の「居住制限区域」▽50ミリシーベルト以上の「帰還困難区域」−−に分ける。区域指定にあたっては、同じ市町村内でも場所によって放射線量が異なるため、集落単位で指定できるよう自治体と協議を進める。

 政府は16日の原子力災害対策本部(本部長・野田佳彦首相)で、事故収束に向けた工程表のステップ2終了を決定し、年内にも避難区域見直しに向けた考え方を公表する。

 20ミリシーベルト未満の「準備区域」は住民の帰宅に備える地域。現在は住民がいないため、生活空間の除染や上下水道、学校、病院などのインフラ整備を進める。インフラの整備状況や自治体側の希望に合わせて、可能な地域から順次解除していく方針で、早くても来春以降になる見通し。

 「居住制限区域」は数年間、居住ができないとみられ、除染などで20ミリシーベルト未満を目指す地域となる。「帰還困難区域」に該当しそうな線量が高い地域は、福島第1原発周辺から北西方向にかけて広がっており、数十年間にわたって住民が住めないとみられる地域もある。

 首相は11月25日の参院本会議で「相当な期間にわたり住民の帰還が困難な区域が出てくることも考えられる。土地の買い上げなどを含め、国が責任を持って中長期的な対応策を検討していきたい」と述べ、支援策を検討する考えを示した。区域の名称に「長期」を入れる案もあるが、被災者の心情に配慮し見送るべきだとの意見もあり、調整を進めている。【笈田直樹】