Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

松之山の湯山へ

今年は大地の芸術祭の開催年です。私は前山忠・堀川紀夫というユニットでお呼びがかかり参加することになりました。会場は2006年と2009年の大地の芸術祭で前山忠が「家プロジェクト」として「視界シリーズ(枠アート)」などを展開した「湯山の家」。それを今回改修を加え「ギャラリー湯山の家(Gallery YUYAMA)」として再活用します。作品テーマは<新潟・雪・アート>プロジェクトでとりあえず2015年までを射程に入れた湯山集落との恊働も含めたロングランものの第一弾を展開していく形です。第一弾の展示内容は前衛アートとして1970年に行った「雪のイメージを変えるイベント」の歴史的展示、続く私の1980年代からの「Snow Performance」シリーズ、そして2008年から今日までの中里や松代で展開してきた新潟ユニットの「雪アート」の成果を検証しその展望を新作・インスタレーションあるいは新作構想で見せるものです。夏場に見せる雪アートというミスマッチあるいはジレンマを意識しつつインパクトある展示となるように構想を煮詰めている段階です。
昨日は前山さんと二人で会場となる湯山の家を視察してきました。
家には先住のWさんの生活を雄弁に語る備品の残物、生活民具や薪などの過去の生活遺産が未処理で残されており、ギャラリー活用への道のりは難問が多々有るという感じでした。
前山さんの2006年作品。これは永久設置です。向こうに見える壁面は別の作品が展示される形になります。

土壁、畳の部屋、歴史的な家具やいろりの生活で黒く染み付いたタールの色などの古い家自体が持っている特性、魔性とどう現代美術が調和しまた異化、転化して行くか課題山積です。一朝一夕にはいきません。価値付け、片付け、処理し、改修を少し加え利用して行きますが、一番重要なものは展示するアートな訳です。これからの一週間が勝負です。

3つある神棚。こういうものはこのままにするしかないものです。

このものをどう処理していくか。

この場所をどう改修するか。この襖を撤去し板壁にしことになりそうです。

この2006年に設置した棚は撤去し別の部屋へ移設し再利用します。

長持は小立体作品やオブジェ作品の展示台として利用できそうです。