Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

前山忠−5

1967年12月に新潟現代美術家集団GUNの結成展が長岡文化会館(現長岡商工会議所ホール)で行われ、続いてギャラリー新宿でのGUN展。
1968年の前山忠は忙しい。
1月 <ぼく自身のための広告>展出品 ルナミ画廊
1月 GUN街頭ハプニング 新潟古町
  GUN BSNテレビにハプニング出演
4月 新潟現代美術家集団GUN展 (上越市大島画廊)
   花見会場へハプニング行進
5月 個展 シロタ画廊
5月 トリックス&ヴィジョン展 東京画廊
8月 新潟現代美術家集団GUN展 長岡文化会館(現長岡商工会議所ホール)
   GUN発言誌3号に存在論的表現論」執筆
9月 新潟現代美術家集団GUN展 椿近代画廊(新宿)
11月 今日の作家'68展 (横浜市民ギャラリー) 
12月 作品集発行
存在論的表現論は 非在の相 で読むことができます。
今日はNOW=MOMENTを掲載しますが、以前の<SAMPLE><観念の漂白>とは順接していると思いますがこの1968年の超多忙な活動やそれに伴って書いたテキストなどとどう関わっているのか私には今になっても分かりません。このところについては前山さん本人のコメントが欲しいです。
この時期の作品は鏡を使った仕掛けある作品です。技法としては鏡の裏を方形に削って透過視できるようにする。合わせ鏡の原理を利用する。蛍光塗料とブラックライトを使うなど。シロタ画廊の作品ではブラックライトと蛍光塗料を使ったライトアート。暗闇に光り輝く蛍光の線と形。遮蔽された暗い会場の中で無限級数的に奥へと深まる虚の無限空間を演出していました。その会場写真は鏡に撮影者自体が写ってしまう故にあまり良い写真が残されていません。作品は2〜3点残っていてその一点が昨年の府中市美術館での「石子順造」展に出品されました。同展のカタログにその写真が掲載されています。