原発関連ニュース(7月6日)
「事故終わってない」=意義強調、委員ら自賛も―国会事故調
時事通信 7月5日(木)21時44分配信
東京電力福島第1原発事故の報告書を公表した国会の事故調査委員会は5日夜、記者会見に臨んだ。元日本学術会議会長の黒川清委員長は「事故はまだ終わっていない。提言実現の一歩を踏み出すことこそ、失われた信頼を取り戻すことになる」と報告書の意義を強調した。
質問に身ぶり手ぶりを交えながら淡々と答えた黒川委員長。「国会事故調でなければ出なかった結論はあるのか」と厳しく問われると、「(原発問題について)日本のメディアが普段から世界に向かってどれだけやっていたか知りたい。国民や世界の前で、同時通訳を入れ、(当時の責任者が)どういう反応するか見てもらったのは一つの進歩だ」と語気を強めた。
委員からは反省の弁も。放射線医学総合研究所の元主任研究官、崎山比早子委員は「地震大国に原発を54基も造ったが、その問題が国会事故調ではほとんど手付かずで残念」と述べた。
弁護士の野村修也委員は「規制される側の電力会社が、規制する側をとりこにした」とした上で、「事故回避のチャンスはあったが、そのたびに電力会社が対策を取らなくていいように規制を骨抜きにした」と指摘。会見では、「委員会を公開し、情報配信したのは意味があった」「憲政史上初めての試みで、それなりの理もあった」と自画自賛とも取れる発言も目立った。