Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

東京へ(第17回アート・スタディーズ 特別編の感想-2)

昨日の続きです。
藤枝晃雄さんのレクチャーの際に関根伸夫と李禹煥の作品スライドが投影されました。その一つ一つにコメントされていました。どの写真にどうコメントされたかはメモが不明確なので書く事は出来ません。
その李さんの一枚について、同じ形式の作品が自宅の資料から見つかったので掲載します。
最初は、もの派の起源を巡る「あいだ」175号の静岡の本阿弥清さんと李さんのやり取りより。

20010年9月13日 Inaxで投影された李さん作品。これは何時の作品?どこで撮影?

SD1970年10月号 「現象と知覚」李禹煥「仕草の世界」の図版より

2005年「余白の芸術」カタログより


BT1971年2月号 特集=発言する新人たち 図版より

いずれにしても、李さんのこの1968年の作品「関係項」についてはタイトルの付け方の変更等に疑義が残ります。

次に参考までに、関根伸夫さんの作品の流れをメモしておきます。関根さんの場合は全て、観客の多い個展や大きな展覧会に発表された作品がもの派の起源に関わる話題作なのでこの時期の確かな指標となります。

関根伸夫活動歴より
1968 
5月 位相 No.6 第8回現代日本美術展(コンクール賞)立体変形絵画
8月 位相1〜13 「トリックス・アンド・ビジョン」展 立体変形絵画
(8月に長岡での新潟現代美術家集団GUN展にこの立体変形絵画作品の一つが招待作品。本人もシンポジウムに参加)
10月「位相-大地」 第1回神戸須磨離宮公園現代彫刻展(朝日新聞社賞)
11月「位相-スポンジ」第5回長岡現代美術館賞展(大賞) 

1969
4月「空相-油土」東京画廊個展
5月「空相・水」第9回現代日本美術展
8月「空相」 第1回現代国際彫刻展(箱根彫刻の森美術館)コンクール賞
9月 第6回パリ青年ビエンナーレ(グループ賞)

後日の様々な評論で「位相・スポンジ」と「空想・油土」には、見た目では分からないトリックが使われいることが判明している。

この後は普通の彫刻家、環境彫刻家、庭師的な展開となる。