Art Site Horikawa-I

書くことを積み上げ、アート生成に向けての発想・構想力を鍛える。

東北福島関係ニュース(5月24日)

1.朝日新聞より
校庭の放射線基準甘い」福島の保護者ら文科省で訴え
2011年5月23日22時5分
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【動画】子供に安全を/福島県内の保護者らが文科省で訴え

文科省が定めた校庭を利用する際の放射線量の暫定基準撤回を訴え、福島県から集まった保護者ら=23日午後1時38分、東京都千代田区、竹谷俊之撮影

 福島県内の保護者ら約500人が23日、文部科学省を訪れ、学校の校庭の使用に関する放射線量の暫定基準(毎時3.8マイクロシーベルト)を撤回するよう求めた。県内には文科省が定めた基準は緩すぎるとの批判がある。4児の母親(38)は「我慢ももう限界」と涙声で訴えた。
2.毎日新聞
放射性物質:安全、頼りは線量計 無料貸し出しに父母殺到
毎日新聞 2011年5月24日 2時38分
 東京電力福島第1原発事故によって放射線量が比較的高い福島市で、住宅地から外で遊ぶ子供の姿が消えた。暑い中、長袖に手袋の重装備で通学する児童もいる。市民グループ線量計の無料貸し出しを始めたところ、申し込みが殺到し途中で受け付けを打ち切った。事故が収束せず、影響を巡って専門家の見方も分かれる中、親も子も果てしない「神経戦」を強いられている。【井上英介】

 「うちの子も、よその子も外で遊ばない。近所で子供は見かけません」。福島市東部の住宅地で、小6の長女(11)と小3の長男(8)を育てる女性(38)は言う。

 最高気温30・3度で今年初の真夏日となった19日ですら、下校する小学生たちは帽子を深くかぶり、マスクをしていた。マスクをさせないと、親が責められる雰囲気があるという。中には、長袖ジャンパーに長ズボン、手袋で肌を隠す子もいる。長女に「放射能怖い?」と聞くと、笑顔で即座に「怖くないよ。外で遊びたい」。

 女性はこの日、借りてきた線量計で、自宅の中や庭、道路を挟んだ向かいの家庭菜園の放射線量を測った。玄関先の鉢植えに線量計を近づけると毎時3・9マイクロシーベルト。「5日前に測ったら2・4マイクロシーベルトだったのに。水で洗い流せばいいのか……。除染の仕方も分からない」と途方に暮れた。

 家庭菜園では同居する母(71)がナスを育てる。「畑は線量が高いので、家族で話し合い、一切触れず放置することにしました」。畑いじりが好きな母は「生きがいがなくなった」と寂しげだ。

 同市鳥谷野(とやの)の辺見妙子さん(50)も、線量計で何度か測った。「原発事故前後で風景は何も変わらないのに、暮らしは一変した」。庭の線量が高く、近く除染を行う。引き抜いた雑草や削った表土を袋に入れ、庭の片隅に埋めるという。

 仲間と09年「青空幼児園たけの子」を結成し、徹底して外遊びをさせる幼児保育に取り組んでいる。2〜5歳児を5〜6人預かり、雨の日も雪の日も外へ連れ出してきた。だが、原発事故を境に次々県外へ避難し、今は1人。「外へ出せば、将来どんな影響が出るか。閉じこめればストレスがたまります」。辺見さんは涙ぐむ。

 2人に線量計を貸した市内の市民グループ「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」は、原発事故後に数人で結成された。メーリングリストの登録者は既に300人。15日に線量計の無料貸与を始めたところ、申し込みの電話が鳴りっ放しの状態となった。2週間先までの予約が2時間で埋まり、受け付けを打ち切った。グループのメンバーは「驚きました。子供を避難させられない親が今、本当に苦しんでいる」と話す。



3.福島民報より
新型防護服で課題改善 黒い袋でプライバシー確保 
 福島県田村市都路町の住民を対象に22日に実施された一時帰宅は、76世帯130人が参加した。これまで2回の一時帰宅で課題とされた防護服の暑さ対策で、これまでの「つなぎ」から上下別々のタイプに変更された。初めての本格的な雨が降り、雨がっぱを着用した。
 この日は肌寒さを感じるほどの気温だったが、つなぎの防護服も着たことがある会社員森谷市男さん(62)は「(つなぎより)通気性はいいと思う」と話すなど、参加者にはおおむね好評だった。内閣府の上田英志審議官は「気温が高い日に使用し効果を見たい」と述べた。初めての雨具使用についてはバスの乗降時の着用で「一定の対策ができた」とした。
 この他、持ち帰り品を入れる袋はプライバシーに配慮し、黒色に変更された。手袋はこれまでのゴム製2枚の内側に布製の1枚を加え、発汗による不快感が軽減された。
 この日は同市都路町にある古道体育館を中継基地に、参加者がバス8台に分乗し、時間差をつけて出発。各個人が身に着けた線量計の累積放射線量は0〜1マイクロシーベルト。スクリーニングは過去2回より3ライン増の8ラインで対応し、待ち時間の短縮を図った。除染が必要な人や品物はなかった。女性1人が体調不良を訴えたが、回復した。
 25日は南相馬市富岡町、26日は浪江、双葉両町、29日は大熊、楢葉両町で第一陣が一時帰宅する予定。
4.読売新聞より
班目氏は「でたらめ委員長」…亀井氏が更迭要求
福島原発特集
(2011年5月23日20時19分 読売新聞)
 国民新党の亀井代表は23日夜、菅首相に電話し、内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長の更迭を求めた。

亀井氏はこれに先立ち、同日、大阪市内で講演し、東京電力福島第一原子力発電所1号機への海水注入を巡り、班目氏が首相に「再臨界の可能性はゼロではない」との見解を示したことについて、「でたらめ委員長が修羅場であんなことを言っている。日本の危機を迎えたその場において、原子力安全委員会の責任者が、そういうことしか首相にアドバイスできない」と厳しく批判した。

 また、亀井氏は、菅政権の見通しについて、「今のところは、よたよたしながら続いていくが、そんなことでは震災対策でろくな政治ができない。小沢(一郎民主党元代表座敷牢
ろう
から出すべきだ。党内が結束しないで野党に協力を求めても乗るわけがない」と述べた。
5.産經新聞
亀井氏が班目氏更迭を要求 当人は「辞めたら末代の名折れ」
2011.5.24 00:45

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大阪市内で講演する国民新党の亀井代表=23日

 国民新党亀井静香代表は23日、菅直人首相と電話で会談し、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長による福島第1原発事故対応は不適切として更迭を求めた。亀井氏によると、首相は即答を避けた。

 亀井氏は大阪市内の講演でも、海水注入をめぐり班目氏が「再臨界の可能性はゼロではない」と述べたことに関し「でたらめ委員長が修羅場でそんなことを言ったと胸を張って発表している。修羅場で言うべき言葉ではない」と痛烈に批判した。

 これに対して班目氏は同日夜、産経新聞の取材に対し「辞めさせてほしいが、ここで辞めたら末代の名折れだ」と、辞任はしない考えを明らかにした。また、国会の同意人事であることを指摘した上で「委員長は非倫理的行為をしない限り辞めさせられない。(政府の説明に修正を求めたことが)非倫理的な行為になるのか」とも述べた。
6.読賣新聞
2・3号機も炉心溶融地震直後のデータ解析
(2011年5月24日03時03分 読売新聞)
 東京電力は23日、福島第一原子力発電所2、3号機について、地震発生直後の原子炉の各種データをもとに解析を進めた結果、1号機と同様に核燃料がメルトダウン炉心溶融)していたとする報告書をまとめた。
経済産業省原子力安全・保安院に提出する。

 報告書では、2、3号機について〈1〉炉内の水位が水位計の表示通りだった〈2〉水位計のデータは信頼できず、1号機と同じ様に核燃料が全露出している——の二つのケースに分けて、模擬計算を行い、結果を示した。それによると、いずれの場合にも核燃料が溶融して、原子炉圧力容器底部に崩落した状態になっていると評価。特に、水位計が故障しているケースでは、核燃料全体が溶融して、崩壊しているとした。